ndtm50の日記

ブログ5年目に突入!

2015-09-01から1ヶ月間の記事一覧

日本銀行の経済分析力

先日、黒田日銀の問題点として、「戦力の逐次投入はしない」という方針について書きましたが、昨日の黒田総裁の記者会見の内容を見る限り、経済分析力についても問題があるようです。 記者会見で、黒田総裁は「エネルギーを除けば物価は1.1%上昇しており、…

黒田日銀の重大な欠陥

現在の黒田総裁が率いる日本銀行は、少なくとも日銀法改正以降の日銀の中ではずば抜けてまともな政策運営が行われいます。しかしながら、黒田日銀には重大な欠陥があり、最近はその影響が徐々に顕在化しています。 重大な欠陥とは、就任当時に表明し、現在も…

アメリカの相場 8年周期の背景

経済というものは、基本的に前回説明した循環メカニズムで動いています。 生産が拡大し始めると、循環メカニズムが正回転しますので、どんどん景気は良くなります。 生産が縮小し始めると、循環メカニズムが弱くなっていきますので、景気はどんどん悪くなり…

支離滅裂になってきた政府・日銀の経済政策にリスクの芽

最近の政府・日銀のコメント、政策運営が支離滅裂になってきたので、コメントしておこうと思います。 まず、日銀黒田総裁ですが、9/15の金融政策決定会合後の記者会見で 「企業部門、家計部門ともに所得から支出への前向きな循環メカニズムはしっかりと作用…

バブルを避けるために経済成長を放棄している日本

これまで何度か説明してきたように、アメリカの金融政策は物価の安定と最大雇用の実現を目指しています。 つまり、価格が安定している限り、雇用を拡大するために需要を刺激続ける低金利を継続します。 従って、為替がドル高に推移し、輸入価格が低下すれば…

8年に一度バブルを経験するアメリカとそれが怖くて経済成長をあきらてきた日本

前回までに説明した為替のメカニズムと、それを政治的に利用した為替政策は、景気循環、相場変動に大きな影響を与えるようになっており、特にアメリカの金融市場では、8年に一度バブル(とその崩壊)を経験するようになっています。 それを理解するにあたっ…

真逆な結論が導かれる二つの為替理論

これまでに説明した為替の決定理論について、比較してまとめました。 一番初めに指摘したとおり、(制約条件の置き方が異なり、かつ非現実的なため)同じ環境において全く逆の結論が導かれます。 (二つの為替理論の比較) 購買力平価仮説 マンデル・フレミ…

為替の決定理論について考える

少し時間が空きましたが、為替に関する第三弾です。 今回は、金融政策が為替を動かすという考え方について書きたいと思います。 経済学では様々なモデル(実体経済に様々な制約を与え、数式で表したもの)が考えられていますが、その中で国際経済や為替水準…

黒田日銀の金融政策に関する2つの特徴

9/10に日銀の金融政策について書いたので、ついでに現在の黒田日銀の金融政策の特徴についてもコメントしておこうと思います。 黒田日銀の特徴は、①too late & too big (遅すぎて大きすぎる)、②アナウンスメント効果の考え方・使い方が偏っていることです…

いよいよ高まり始めた日銀へのプレッシャー

8/24のこのブログで予想したように、日銀が追い込まれつつあります。 昨日の日経新聞の経済教室欄で、浜田宏一エール大学名誉教授が「プラザ合意30年-金融政策の失敗、傷口拡大」という題で論文を載せていました。 その中で、(プラザ合意がテーマにもかかわ…

豪ドルが70円台を窺い、新興国通貨が引き続き軟調な中、為替理論を考える

8月中旬から為替が大きく変動しています。 ドル円だけをみていると動きも落ち着きつつあるようにみえますが、豪ドル円はついに70円台がみえる水準まできましたし、新興国通貨は売られ続けています。 そこで、為替について考えてみたいと思います。今回は、…