ndtm50の日記

ブログ5年目に突入!

政策に限界はない

最近の、金融政策が限界とか、日銀には打つ手が限られているとかいう話をよく聞きますが、政策の限界という関連で久しぶりに、1998年のCPオペのことを思い出しました。

振り返ってみるともう20年近く前のことなので覚えている人も少ないと思いますが、当時は、日本の銀行の信用不安が高まっていて、都市銀行と総合商社の半分ぐらいが潰れるのではと思われていました。

それを抑えるために活用されたのがCPオペで、これがうまくいかなかったら本当に都銀と総合商社が1つずつぐらいは潰れていてもおかしくなかったと思います。

『最近の企業金融を踏まえたオペ・貸出面の措置について』

さて、1999年2月に導入されたゼロ金利政策と並んで大きな成果を挙げたCPオペですが、1998年秋に日本銀行が金融システムを安定するための切り札としてCPオペの積極活用を発表した直後は、全然入札が集まらずに新聞で「日銀の政策に限界」と書かれたことを思い出します。

当時、私は銀行でCPを含む短期債の売買も行っていて日銀の担当者とも毎日のように話をしており、札が集まらなかったCPをどのようにすればよいかアドバイスしていました。

アドバイスの内容は、一言でいうと「限界」とかいう批判にひるまずやり続けることが重要というものでしたが、実際にそれが功を奏しました。

細かい内容は、CPやその流通市場の構造を多少理解していないと分からないので、次回以降、少しずつ説明していきたいと思います。