ndtm50の日記

ブログ5年目に突入!

潜在成長率と成長戦略と教育の問題

潜在成長率について、批判的な立場から詳しく書こうと思っていたら、14日(土)の日本経済新聞の大機小機欄にカトー氏が同じような趣旨の内容で書いていました。

内容的に経済学の知識がないと理解しにくい高度なものでしたので、そのうちもう少し噛み砕いた内容で書きたいと思っていますが、結論だけ紹介しておくと(分かりやすいように私の意訳も含めてあります)、

内閣府のものであれ日銀のものであれ潜在成長率の推計値は信頼性が非常に低く、潜在成長率が下がっていると結論づけるのは根拠がない

②データでみると潜在成長率の推計値は好況のときに上がり不況の時に下がっており、潜在成長率が下がっているとしたら、それは長い不況の結果である。

③従って、潜在成長率を上げるために政府・日銀がすべきことは各種成長戦略ではなく拡張的なマクロ政策で需要不足を解消することである


先日、このブログで、日本の高度成長期を含めて政府の成長戦略がまともに機能したことはなく、日本のような成熟した国で成長戦略を作ることは幻想だと書きました。

成長戦略が重要で、政府の経済政策の問題点は成長戦略が弱いと主張する人は多いですが、そのような人でまともな成長戦略を描けている人をみたことはありません。(成長戦略とは幻想なのですからあたりまえですが)

突き詰めていくと、成長戦略を描くことをせずに、成長戦略がないから政府の経済政策はダメだと主張する人ばかりにした日本の教育が日本の失われた20年間を作り出したのだと思います。

そう考えると日本経済の停滞は根が深く、長期的トレンドとしての停滞はまだまだ続くことを覚悟して投資していくことが必要だと思います。