ndtm50の日記

ブログ5年目に突入!

(相場の)マグマがたまりつつある

本日東証が発表した信用買い残高が3週連続で増加していますが、今回の下げ局面では既にナンピン買いしている個人投資家が多いのではないでしょうか。

理由は、下げている理由がよく分からないからです。
今回の下げ局面で報道されている市場関係者の説明は、まったく論理が通っていません。

原油価格が下げているから株価が下落しているという趣旨の解説が多いですが、それは本来正しくありません。原油価格が下がり、電気代も下がれば、経費が減少して日本企業の業績によい影響を与えるため、株価上昇要因です。実際、株価が上昇した局面では、(エネルギー関連企業の多い)米国株は上がり、日本株は下がっていました。


また、8月の相場下落時と比較してみると下落速度が違うのが明らかです。

8月の下落時には下がる要因が明確でした。

そこで、大半の投資家がさらに下がることを心配して持ち株を投げたため、その後の反発も早く、上げ下げを繰り返しながらも日経平均株価で2万円水準まで戻しています。

一方、今回は、中期的にはFOMCが通過しリスク要因が減れば米国経済の力強さと好調な企業業績で株価は上昇に転じるだろうとういう適当な解説を鵜呑みにしてナンピン買いしている投資家が多いこと、国の政策で押し目を買わざるを得ない公的資金が買い支えていることが、ジリジリと下げる展開にしているのだろうと思います。
(しかし、肝心の下げている理由がいまいちはっきりしない。)


相場の解説をする場合、先行きの予測の話を簡単です。

相場が上がる解説をするには上がる材料を並べればそれっぽく聞こえます。
同じ時点で下がる解説をするには下がる材料を並べれば同じくそれっぽく聞こえます。

相場の予想を当てるのは難しいのですが、予想の解説は簡単なのです。

さらに、相場の動きをきちんと説明することは、相場の予想の解説よりもはるかに難しいです。

しかし、相場の動きがきちんと説明できれば先行きの動向は自ずと見えてきます。本来、相場の予想とは材料を集めてくることではなく、現在の値動きをきちんと捉え、その延長でどうなるかを考えることだと思います。



現在の相場に話を戻すと、下げている理由をきちんと説明することが極めて難しい局面です。
このような時には、何か見えていない材料が水面下で育ちつつある可能性が高いです。
そして、そのような環境でジリジリと下げているということは、ナンピン買いを入れいている投資家が多いことを示しています。この場合、水面下で育った材料が顕在化した場合に動きが極端に振れる場合があります。

そして昨日のブログに書いたとおり、楽観論の多い米国では流動性危機が発生する可能性があることに要注意です。