ndtm50の日記

ブログ5年目に突入!

「終わりの始まり」と「始まりの始まり」

私は、1年~数年続くような大きな相場の流れを見るとき、3つのステージに分けてみます。

「始まり」相場・・経済危機などの可能性を市場参加者が感じ取って変動する相場
「本格」相場・・材料が本格的に消化され、大きなトレンドとして動く相場
「終わり」相場・・根本解決に向けて政策が動き、それに伴て変動する相場。根本解決するということは、外科手術的な政策が伴うことも多く、相場の振れは大きくなりやすい。

さて、本日は二つの始まりがあった可能性があります。

まずは、「終わりの始まり」、つまり「終わり」相場がスタートしたということです。
本日のユーロ相場は、数年続いてきたギリシア問題の根本解決(ユーロ離脱)がいよいよ始まった可能性があります。

5/14のブログに書いたように、ギリシア問題の解決はユーロ離脱以外になく、また、ユーロ離脱すれば問題解決は比較的容易です。ギリシア当局の本音はともかく、EU側はギリシアのユーロ離脱を本格的に視野に入れ始めた可能性が高いように思います。他方、ギリシアの動きは後手に回っている感があります。これは、EU側が最後は妥協するとみて、本格解決を視野に入れていないためのように感じます。

しかし、ギリシア問題でギリシアには選択肢はありません。EU側が妥協するか、根本解決を図るかです。今回は根本解決を視野に入れているようです。それだけ、ユーロ圏の経済状況も良くなっているということだと思います。

5/14のブログどおり、預金封鎖と資本取引の規制が導入されました。これで通貨切り替えの準備はできました。後は政治的に耐えられるかでしょう。

なお、繰り返しますが、ギリシアがユーロから離脱すれば欧州の大きな経済問題は一応解決します。ただし、投資家がいつそれに気がつくかは分かりません。本日の報道や解説をみていると、少し時間はかかるかも知れませんので、荒れた相場が続くかもしれません。

本日は朝イチでユーロ円を少し買ってみましたが、追撃は控えています。また下がったら押し目買いで向かいます。ギリシアがユーロから離脱したら、ユーロはドイツの通貨ですから現在の水準は割安と思います。


一つ目が長くなりましたが、二つ目の始まりです。
こっちは「始まり」相場のスタートです。

中国の株式市場の下落が本格化しました。何度かのシリーズで書きましたが、現在の中国は10年以上続いた急ピッチの経済拡大、高水準の投資のゆがみが大きくなっています。また、株式市場は信用取引の膨張等によって1年で大きく上昇しました。今の中国市場は、この二つの調整圧力がかかり始めています。

このものすごい調整圧力に対して、0.25%の利下げなど、まともに考えて効くわけありません。本来なら1%ぐらいの幅で利下げが必要なのではと思います。

ペシミストだけではなく、まともなエコノミスト、政治家等も調整圧力を認識しはじめたということから「始まり」相場がスタートした可能性が高いです。

これが正しければ、1年以上続く大きなテーマになる可能性があるので注意が必要です。