誰も書かない「ポートフォリオ」の正しい構築方法
昨日「普段はあまりポートフォリオというものを意識しない」と書きましたが、正確にはポートフォリオは【全く】意識しません。
理由は、ポートフォリオ理論が現実離れして使い物にならない理論だからです。
(現実離れしていることを理解した上であれば参考にすることはできるという意味での重要性はあると思います)
まず、ポートフォリオ理論は証券の期待収益率とリスクを前提として成り立っています。しかし、期待収益率もリスクも知ることは不可能です。難しいのではありません。不可能なんです。
教科書的には理論収益率は、収益率に発生確率を加重平均して求めることになりますが、どうやって発生確率を知るのか。ありえない話です。
こうしたありえないことを積み重ねておいて、そこから先だけロジカルに展開する理論がポートフォリオ理論です。あまりにも非現実すぎて頭がおかしくなります。そうです、理解できない人の方が正しく、理解できる人は教科書を学ぶ机上の「お勉強」に毒されすぎていると思います。
現実離れした理論で算出したものですから、最適なポートフォリオというものを作り出すことも、証明することも誰にもできません。
だから、GPIF(年金積立金管理運用独立法人)の基本ポートフォリオの株式比率が政府の意向で簡単に引き上げられたのです。もともとの比率がえんぴつ舐めて決められていますから、株式比率を上げろと言われて反論できる人がいない、その程度のものです。
実際、バフェット氏を初め著名な投資家(運用者)でポートフォリオ理論をまじめに信じて実践している人はいないんじゃないかと思います。
とは言いつつ、私も10年ぐらい前まで何度かポートフォリオ分散を意識して投資したことがあります。
それで何が起こるかというと以下のとおりです。
そして、ポートフォリオで決められた比率まで、自分が真剣に考えて上がる(または割安)と思ったわけではない商品・銘柄に投資することになります。
そうすると、大抵の場合は予想が当たったときには売れれる(損をする)、予想がはずれた時にも上がらない(損益トントン)という、何のために投資しているかわからない結果に終わります。
以上の理由から、自分なりに将来を予測し、銘柄を分析し、上がる(割安)と思った銘柄をその自信や市場流動性に合わせて買い、それを繰り返した結果として出来上がった銘柄群が自分のポートフォリオというのが良いと思っています。
投資や分析の手法が違うものの、著名な投資家の方々もそのような考えで投資を行っていると信じています。
そのような人達に騙されず、投資というのは自分の頭で理解したことのみ実行するのがよい結果を生むと思います。