ndtm50の日記

ブログ5年目に突入!

経済学を無視する民進党とリーマン危機の教訓を無視する現政権

先日、所得格差拡大が経済へ与える影響について書いたら、本日(7/6)の日本経済新聞の『党首遊説録』という記事に民進党岡田代表が「分配することが成長につながる。格差の拡大を放置するような今の安倍政治じゃダメだ」と演説しているとの記事があったので、念のためコメントしておきます。

私が指摘しているのは、格差拡大がマクロ経済に影響を与えていることだけで、分配することが成長につながるとか、格差の是正が解決策のようなことを言っているわけではありません。

分配しすぎれば企業収益が落ちるので(今以上に株価が下落して)、投資・消費が減少し成長に大きなマイナスになるというのは経済学的に考えれば常識だと思います。民主党政権のときに分配重視の政策を実行し散々な結果だったのに、結果に全く学習することのない不思議な人たちです。

(実験ができない)経済学は学問として中途半端で解明されていないことが多いと言われていますが、多くの学者が何十年も研究してきた蓄積があるわけですから、その考え方を活用しない経済政策ってなんだろうと思います。まあ、民進党は惨敗するようですから、私が指摘するまでもないと思いますが。


他方、昨日(7/5)の大機小機でカトー氏が

『(急激な円高が日本経済に打撃を与えた)リーマン危機の教訓を踏まえて、
①隣人お金融政策決定会合の開催も視野にいれて迅速に金融緩和を実施すべき、
②消費増税は延期ではなく凍結すべきであり、政府支出の規模も年20兆円は必要。
いずれにしても政府の役割は極めて重要』

という主張を載せていますが全くそのとおりだと思います。

カトー氏は金融緩和の方法としてポンド建ての国債購入を挙げていますが、私はリスクの小さい方法としてユーロ建ての国債の方が良いと思います。いずれにしてもいくらでもできることがあります。

しかし、現在の政府・日銀がやっているのは「注意深くみる」ことだけですから、民進党だけではなく、こちらもリーマン危機の教訓には学んでいないという意味では大差ないようで、それが本日の相場に反映されているのだと思います。