ndtm50の日記

ブログ5年目に突入!

はじめまして

最近、財政赤字の行く末を研究しています。

結論で思っていることは以下の2点です。

①変動相場制ではデフォルトになる可能性は極めて低い

 自国通貨建ての国債は、中央銀行日本銀行)が引き受ければ必ず償還できます。

 外貨建ての国債も、日本銀行が引き受けた自国通貨を外貨に交換すれば必ず償還できます。固定相場制では、固定された交換レートに応じてくれる相手がいなければ外貨にできませんが、変動相場制であれば、相手が見つかるまで交換レートを下げますので、交換できない可能性はゼロです。

 日本銀行が引き受けを行わないリスクはゼロと考えてよいと思います。平時の議論ならともかく、本当に国債を償還できない状況になった場合、日銀が拒否して国債をデフォルトさせる可能性はゼロという意味です。

②財政リスクに敏感なのは債券市場より為替市場

 財政赤字が膨らんで償還にリスクが発生した場合、国債が売られるので金利があがると思いがちですが、金利は日銀がある程度コントロールできます。特に、短期金利は日銀が完全にコントロールできます。国債を担保に低金利で貸し出しすれば、市場金利はそれに連動します。

 日銀が短期金利を低位おさえ続ける、償還も引き受けを辞さないとの姿勢を示せば、国債金利の上限も限りがあります。市場の格言に「中央銀行とは喧嘩するな」というのがありますが、自国通貨市場で戦う中央銀行に勝てる投資家はいません。
 (有名な英国中銀とジョージ・ソロスの戦いは、英国中銀が外国為替市場(外貨の世界)で戦ったことがポイントです)
 
 一方、外国為替市場(外貨の世界)では、中央銀行の力は有限です。正確にいうと、自国通貨は無限に発行できますから売りの力は無限ですが、自国通貨の買いの力は有限です。

 従って、何らかの原因で投資家が円を売り始めたときに、日銀が円高に誘導することは、「できる場合」と「できない場合」があります。国債償還リスクが高まった場合は、「できない場合」にあたります。日銀が引き受けで国債償還する(円発行)場合、余った円を回収して需給を締め上げることはできません。

 そこで財政赤字が問題になった場合、円安が急激に進む可能性が高いです。債券リバースファンド等に投資することはお勧めできません。売られるまでの期間、保有コストがかかります。売られても下落幅が小さいです。従って、トータルで利益を得ることは難しい上にリスクと見合いません。